今日は、Dr Shah の研修指導第3日目です。
症例は、68歳の女性で、1年前より労作時の倦怠感と食後の全胸部違和感があり、体重も6kg減少。近医にて低カリウム血症も指摘されて、紹介入院となった方です。
Dr Shah は、添付の心音図を見ただけで、「もう疾患はわかりました。今日はもう、終わりにしましょうか」と。
これには、参加者一同、びっくりでした。
病歴からは、狭心症が疑われ、心電図で poor progression of R wave が認められたため、症状とあわせて、LAD(左前下行枝)の狭窄が疑われました。
身体所見では、左第3肋間の汎収縮期雑音が認められましたが、Dr Shah にとっては、すでにお見通し、って感じです。
入院後のcoronary angiography CT では、左前下行枝の狭窄と、バルサルバ洞動脈瘤が認められ、診断が確定しました。
バルサルバ洞動脈瘤は、稀な疾患ですが、本症例では、右室流出路の狭窄をきたしており、大動脈弁輪の拡大から軽度の大動脈弁閉鎖不全を起こし、汎収縮期雑音と拡張早期雑音の原因となっていました。
午後は、レクチャーとベッドサイドティーチング。
頸静脈波を見たり、汎収縮期雑音を聴いたりして、研修医にとっては、とても勉強になった一日でした。
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