2009年2月26日木曜日

薬剤師1年目研修発表会

 今日は新しい受け持ち患者さんが2名あり、午前中は病棟の仕事で結構忙しかったです。
 昼は、研修医の新患カンファレンスがあり、80代の発熱と腰背部痛を主訴に入院したケースを検討しました。
 午後、薬剤師の1年目研修で研究発表会があり、講評者として参加しました。
 後発品への変更にともなう患者さんの訴えや症状の変化についての発表や、新しい禁煙補助薬「チャンピックス」の副作用の発表、高齢独居の患者さんへの服薬援助の活動、CVカテ感染減少への薬局の取り組みなど、多彩な発表があり、僕も勉強になりました。ご苦労様でした。

2009年2月25日水曜日

Ai(Autopsy imaging)


 91歳の男性がCPA(心肺停止状態)で搬入されました。基礎疾患は特別なく、原因不明でした。朝、急に倒れてそのままCPAになったようです。
 救急隊がCPR(心肺蘇生)を開始し、ルート確保してエピネフリンも投与されていて、当院でもCPRを継続しましたが、蘇生に反応せず、残念ながらお亡くなりになりました。
 高齢でもあり、ご家族は剖検までは・・とおっしゃるので、Ai(死亡時画像診断)として、全身のCTを施行させていただきました。
 転倒に伴う頭蓋内出血も念頭にありましたが、頭部CTは異常なく、左胸腔内に濃度上昇した液体貯留を認め、大動脈弓に壁不正、下行大動脈の虚脱が認められ、大動脈破裂が疑われました。
 突然訪れた死ですが、死因が判明することで、少しでもご家族の納得得られたのではないかと思います。医療者にとっては、医療行為の是非を振り返ることができるので、剖検も含めて死因の検索はとても貴重なことだと実感しました。

2009年2月22日日曜日

研修医症例発表会

 今日は、朝から大阪で、近畿全体の民医連の初期研修医が集まって、症例発表会を行いました。
 発表症例は32症例で、3つの分科会に分かれて行いました。
 研修医の日頃の奮闘がよくあらわれていて、勉強になりました。
 午後は、京大 医療疫学の福原教授が「都市部における総合診療・意義と展望」と題して講演をしてくださいました。
 自身の学生の頃からのお話や、臨床医〜研究者へと進んでいった話、患者さんを総合的に見ることが特に初期研修医の間は重要だといった話など、示唆に富んだ内容でした。

2009年2月21日土曜日

新幹線から見た富士山


 新幹線から頂上に雪をいただいた富士山がきれいに見えました。
 雲がかかっていることが多かったりするので、きれいに見えるとうれしいです。
 やっぱり富士山は日本一ですね。
 iPhone で撮影しました。

家庭医療学後期研修プログラム責任者の会


 今日は、東京大学で、指導医WSとともに、日本家庭医療学会後期研修プログラム責任者の会が開催されました。
 7月に行われる、家庭医療専門医試験のことや、日本プライマリ・ケア学会と総合診療学会との合同のこと等が報告され、その後は各ブロックでの議論をしました。
 近畿では、3月7日(土)に開催される後期研修医のポートフォリオ発表会の件や、日頃の指導の工夫や悩みなどが話されました。
 

2009年2月20日金曜日

予演会


 今週の日曜日は、近畿の民医連の研修医が集まって、研修医症例発表会が行われます。
 当院からも研修医が発表しますので、今日は昼と夕方の二回、予演会がありました。
 今年は例年より準備が遅れていて、指導医層はひやひやしていますが、予演会を繰り返すうちにそれなりに発表がまとまってきます。
 初めて症例発表する研修医もいるので、すべてが勉強です。
 あと二日ですが、深めるところは深めて、よりよい発表を目指して欲しいですね。

2009年2月19日木曜日

臨床研修の見直し?

 昨日、医師臨床研修の見直しに関する検討会が開かれました。卒後2年間の臨床研修を見直す提言が行われるようです。
 内容としては、必修科を内科6ヶ月以上、救急3ヶ月以上を1年目に、地域保健医療1ヶ月以上を2年目に行うことが必須で、小児科、外科、麻酔科、産婦人科、精神科などから選択で1〜2科目研修し、後は自由に選択して研修が行えるような方向らしいです。
 しかし、卒後2年間の到達目標は変更しない模様で、耳鼻科・眼科・整形外科などの項目も到達目標に含んだまま。
 一部では「大学病院に研修医が集まるよう定員や内容を見直す」と指摘されているように、国民のための水準高い医療を実現していくためにどのような医師を養成するのか、という根本的な視点が欠如した臨床研修見直し論議になっているようです。
 2004年に今の臨床研修制度が開始になったばかりですから、今の制度のもとでどのような医師が養成できているのかを検証すること抜きに、研修医の数あわせを目的にしたような議論からは、将来の日本の医療の姿は見えてはきませんし、現場に混乱を生むばかりに思えてなりません。
 その結果、困るのは、医学生・研修医と国民でしょう。

2009年2月17日火曜日

学生さんとの面談

 朝、本日退院の患者さんの指示を出し、サマリーを仕上げ、受け持ち患者さんの胸膜癒着術を行い、昨日受け持った患者さんの家族と面談をし、研修医の症例発表会の予演会に出席し、ER番を2時間して、診断書などの書類を仕上げ、夕方、医学部5回生の学生さんと面談をしました。
 家庭医になりたい希望があり、2010年から当院での研修を希望されているとのことで、初期研修のことや家庭医療のこと、家庭医療後期研修のことなど、いろいろと話が盛り上がりました。
 学生さんの初々しい志を聞いていると、自分自身も若返るような気がしますね。
 明日もがんばろう。

2009年2月16日月曜日

初期研修委員会

 今日は、月に一度の初期研修委員会がありました。
 初期研修医と指導医上級医、看護師長、薬剤師などの他職種も参加して、研修の振り返りと評価をしました。
 ポジティブ・フィードバックに心がけていますが、時に他職種からは辛辣な評価が出されることもあります。
 今日は、ERでの研修医の技術研修などについて意見交換をしましたが、幸い厳しい指摘はありませんでした。
 研修医のセーフティと患者さんのセーフティとどちらも大切なので、機会があるごとに振り返りをしていこうと言うことになりました。
 

2009年2月15日日曜日

家庭医療学セミナー

 2/14と2/15は東京大学で日本家庭医療学会の若手家庭医のための家庭医療学冬期セミナーが開かれ、参加してきました。(全く、若手ではないのですが)
 実は、2日目に日本家庭医療学会の理事会があり、それに参加する必要があって、セミナーにも一部参加させていただいたのです。
 一日目の「家庭医のコア・プリンシプル入門編」で藤沼康樹先生が「家庭医って何ですか?」と問題提起され、「特定の個人、特定の家族、特定の地域に、継続的にすべてに関与すること=specific persons, families, communities, with continuity of care =sPFCC(スープフック)」とまとめておられたのは「目からうろこ」 でした。
 やっぱり、いつまでも学習に終わりはありませんね。

2009年2月12日木曜日

新患カンファレンス


 当院では、昼の時間を利用して、研修医が新しく受け持った患者さんのカンファレンスを行っています。
 症例提示能力を身につけるのと、受け持った早い段階で患者さんのプロブレムをリストアップし診断・治療・教育プランを立てるのがねらいです。
 いつもは電子カルテをプロジェクターで映し出しながら行うことも多いのですが、今日は会議室の関係で、ホワイトボードに書き出して行いました。
 ホワイトボードに書き出すのはローテクですが、議論の経過や強調点も一目瞭然で、なかなかすてたものではありませんね。

2009年2月8日日曜日

間人の「かにツアー」


 共済会の「かにツアー」がありまして、日本海に面した、間人(たいざ)に行きました。
 親孝行の一環で両親と、中一と中三の子供とともに行きました。
 3時間バスに揺られて、間人につくと、早速かにのフルコースのお昼ご飯。
 かにの刺身にゆでがに、焼きがにの後はかにすきとかに雑炊。
 アンコウの肝の付け出しやかに味噌のスープなどもはさみ、最後はゆずのシャーベットでシメ。
 おなかいっぱい、堪能しました。
 その後、露天風呂で暖まって、また3時間バスに揺られて帰ってきました。
 のんびりとした一日でした。
 おかげで、インフルエンザで減った体重が、あっという間に元に戻ってしまいました。

2009年2月6日金曜日

拡大カンファレンス

 午後、患者さんの退院前拡大カンファレンスがありました。
 この患者さんは、80歳の肺癌の患者さんで、昨年12月に診療所から紹介入院され、気管支鏡で非小細胞肺癌の診断がつき、その後、胃カメラで胃体部胃ガンも見つかった方です。
 昨年末一度退院されましたが、年明けに背部痛が強くなり、再入院、麻薬を使用して疼痛は緩和したものの、その後食思不振、全身浮腫、左胸水増加などの症状が起こり、状態が悪くなっていましたが、ステロイドを開始して食欲が増進し、胸膜癒着術が奏効して胸腔ドレナージも酸素吸入も不要となり、家族とも話し合いを重ねながら、ようやく退院にこぎ着けたのでした。
 今日は、娘さんとお孫さん、退院後往診していただく診療所の師長さんと訪問看護ステーションの看護師さん、当院からは主治医の僕と病棟師長、リハビリスタッフ、MSWが参加して、現在の状態と退院後のケア体制などについて話し合いをしたのでした。
 本人さんはずっと退院を希望されていたこともあって、退院が決まったことを喜んで、すてきな笑顔で病棟スタッフとの記念写真を撮っていました。

2009年2月5日木曜日

心嚢ドレナージ


 入院のLKの患者さん。
 だんだんと呼吸が苦しくなるため、近医より紹介入院となりましたが、入院後胸部CTを施行したところ、両側胸水と大量心嚢水が判明しました。
 呼吸困難は酸素吸入で改善していたので、心嚢ドレナージを優先し、循環器のDrにお願いしました。
 1時間後にはカテ室へ運び入れられ、循環器医3名、研修医2名、小児科医1名、僕と、処置介助担当Nrs、が取り囲む豪勢な体制の中、心嚢ドレナージが速やかに行われ、約650mlの血性心嚢水を排液しました。
 患者さんはだいぶん楽になったようで、笑顔で病室に戻りました。
 いつもこれくらいゆとりある体制で処置が行えると楽なのですけどね。
 

2009年2月4日水曜日

SAHはむずかし

 やっと、インフルエンザから社会復帰した第一日目。
 インフルエンザのおかげで、体重が2kg減り、体力の低下を自覚。

 今日のER
 診療所から紹介の50代のPt.
 夜中に金槌で殴られたような頭痛で目が覚めて、その後も頭痛が続くため朝、診療所を受診。当院へ頭部CT撮影と診察のため紹介されてきました。
 研修1年目のK医師が対応しました。
 頭部CT(単純)では、異常所見はありませんでしたが、頭痛は最初よりは軽くはなったがまだ後頭部痛が続くとの訴えがありました。
 項部硬直はなく、神経学的所見も異常はありませんでしたが、ふだんから頭痛はほとんど自覚したことが無く、当然、今回の頭痛が「人生最大の頭痛」とのこと。
 SAH(クモ膜下出血)の可能性は否定できません。
 神経内科Drへのコンサルトも行い、腰椎術後とのことで、頭部MRA(奇跡的に20分後に撮影可能でした!)を施行。しかし、脳動脈瘤ははっきりせず、結局、腰椎穿刺を行うことになりました。
 結果は、赤血球もキサントクロミーもなく、SAHは否定され、無事に帰宅されました。
 研修医とともに右往左往、あたふたした時間でしたが、患者さんにとっては、単に振り回されただけだったかも。しかし、SAHを見逃す危険は回避できたのでは、とは自己満足?
 ERでは、「見逃してはならない疾患」を除外するための徒労も必要ですよね〜。

2009年2月1日日曜日

インフルエンザAの猛威!

 木曜日の夕方から寒気がして、金曜日は一日お休みをいただきました。
 土曜日は午前中、後期研修医への講義があり、EBMについて話をしました。
 土曜の午後、病院へ帰る途中から鼻水が増えて、のどが痛くなり、やばいな、と思いましたが、症状からはインフルエンザは違うよな、予防接種も2回もしたしな、と思っていました。
 病院で、K医師が、「インフルエンザは大丈夫か?今年のインフルエンザは症状からは区別がつかないから検査しておいた方が良いよ」と言われるので、処置室へ行き、鼻の奥に綿棒をぐりぐりと入れられ、「いた〜」と思いながら検査を受け、医局に戻ってしばらくしたら、PHSがなりました。「Aが陽性です」「え〜!?」と冗談にもならない会話をして、診断がつきました。
 水曜日の夜診にたくさんインフルエンザの患者さんが来たのでそこでもらったんだろうな。

 それから家に戻り、布団に潜り込んでいますが、今日は、寒気と頭痛と鼻水と咳がピークでしたね。せっかくの日曜日でしたがな〜んにもする気がしませんでした。
 インフルエンザはやっぱり怖い。