2009年8月31日月曜日

A型インフルエンザ第1号!

 ついに、医局からA型インフルエンザの第一号が出ました!
 いよいよインフルエンザの猛威が病院に押し寄せてきました。
 患者さんがたくさんきたらどうしよう、という対策とともに、医師の中で病休者が続出したら、診療体制はどうなるだろうか、という対策も考えなければなりません。
 これは、夏休み体制よりも大変?!

2009年8月29日土曜日

8月もおわり



 8月の最終土曜日。
 朝8時から例によってERカンファレンス。
 その後、医局の朝のミーティングがあり、患者さんの担当医を決めます。
 今日は10時から外部講師のカンファレンスがあり、研修医のKさんが発表しました。
 症例は70歳代の独居の男性で、認知症があり、数ヶ月間にわたり食事があまりとれず、動けなくなっているところを管理人さんに発見されて救急車で搬入された方です。
 喫煙、アルコール多飲もあり、電解質・酸塩基平衡異常(低ナトリウム、低カリウム、低Cl性代謝性アルカローシス+呼吸性アルカローシス)も認められ、たくさんの問題点について様々にアセスメントしていきます。
 ベッドサイドへ診察に行き、ケースのまとめをして終わりました。
 午後は、研修医は「倫理問題交流集会」へ参加。
 僕は、居残りで夕方まで病棟当番。
 透析後突然気分不良と嘔吐をきたし、血圧低下・徐脈となった患者さんがあり、心電図を取ると完全AVブロックを起こしていました。循環器のS医師に連絡し、ペースメーカー挿入となりました。
 夜は、当院のSP(模擬患者)研究会の方たちと交流会。
 久しぶりに四条河原町に行きましたが、結構店が入れ替わっていたりして浦島太郎状態でした。

2009年8月26日水曜日

Occam's razor(オッカムの剃刀)

 昼の新患カンファレンス。
 67才女性。慢性C型肝炎に対してIFN+リバビリン療法を終了1ヶ月後にふらつき、歩行困難、労作時呼吸困難、頻脈、全身倦怠感が出現し、外来受診し、貧血の進行を指摘されて入院となりました。
 血液検査では、著明な貧血の進行(大球性)、網状赤血球低値、LDH・間接ビリルビンの高値、直接Coombs(+)、ハプトグロビン低値、B12低値、が認められました。
 溶血性貧血とB12欠乏による大球性貧血と亜急性連合性脊髄変性症が疑われましたが、議論は、IFNとリバビリンの副作用ですべてが説明できるのかどうか、に焦点が当てられました。
 IFNの副作用として、溶血性貧血があることは知られていますが、文献検索では、IFN療法とB12欠乏の関連を示すものがいくつかヒットしました。
 文献的検討が深まれば、発表の価値のある症例だと思われました。研修医頑張れ!

2009年8月24日月曜日

日常業務+α

 学会あけの月曜日。
 最近は、朝の目覚まし時計設定時間の5分前の5時25分になぜか目が開きます。
 朝は、まずお湯を沸かし、コーヒーをいれます。このとき、メールチェックをしますが、それが長引くとあとに支障が出ます。
 コーヒーを飲んだあと、前夜の食器洗いと片付け。そのあと、洗濯物を干します。
 月曜日はゴミを集めて出すのも仕事に加わりますが、近くに住んでいる母が手助けに来てくれると適当に手を抜いて任せます。(これは、貢献していることを自覚することによる self-estimate の向上を意図しています)
 それから朝ご飯を食べ、出勤します。

 夏は、夏休みの関係でいろいろと勤務に穴が空きます。
 そのため、午前は研修医の回診のあと、病棟当番。
 昼は新患カンファレンスのあと、MRIの造影剤点滴当番。
 その後、研修医回診をして、夜は診療所の夜診の代診。

 月曜日だというのに、週末のように疲れた一日でした。
 

2009年8月23日日曜日

プライマリ・ケア関連学会連合学術会議2日目

 今日は、学会2日目。
 朝8時から臨床研究デザイン法パート2がありました。各グループからの発表や臨床の場からの研究発表への福原教授の熱いメッセージもあり、とても勉強になりました。ファシリテーターも熱心に教えていただけたので、充実していました。
 昼に家庭医療学会総会があり、解散が採択されました。これからは、3学会合同に向けて進んでいくことになります。
 午後は、開業医のための救急初診療コース〜Triage & Action Primary care course〜に参加。
 各学習目標ごとに講義とロールプレイがあり、臨場感あふれた学習ができました。診療所のセッティングで、重症度を判定し、初期治療をして、後方病院へ連絡までの流れがよく練って作られていました。Care Net からDVDで発売予定とのことで、ぜひ、購入して学習したいと思いました。
 その後、次男坊のめがねの修理に行き、次男坊と娘とともに散髪に行き、定期券は買いそびれて、大丸で買い物をして家に帰りました。
 さすがに、今日は、疲れて、早く寝ました。
 (次男坊は夏休みの課題に追われて半徹夜だったみたいです。かわいそ〜・・・でも自業自得ですが)

2009年8月22日土曜日

プライマリ・ケア関連学会連合学術会議1日目

 京都国際会館で、3学会合同の学術会議が始まりました。
 朝、9時から12時まで「プライマリ・ケアのための臨床研究デザイン法パート1」に参加。
 12時から、家庭医療学会の後期研修プログラム責任者の会があり、僕が代表になっているので、あわただしく移動して司会。
 その後、日本プライマリ・ケア学会総会に出席し、終了後、家庭医療学会の後期研修プログラム紹介に駆けつけました。(途中、DynaMedの展示場があり、Dr Alperが参加者に説明していたので、少し話をしました。)
 後期研修医のN君がポスター作成からデコレーションまですべてこなしてくれて、とてもすばらしい展示になりました。
 17時からはそのN君がポスター発表を行ったので、それを聞いて、帰りました。
 学会では、久しぶりの人も含めて何人もの知り合いと話をしました。
 家に帰ってから、3月に行った家庭医療学後期研修医ポートフォリオ発表会の記録DVDを作成しました。これで、明日は配布できそうです。
 今日も忙しい一日でした。ふ〜
 

2000を突破しました。

 4月22日からカウンターをつけて、6月26日に1000人を超え、本日、2000人を突破しました。
 1ヶ月に約500回の訪問を受けている勘定ですね。ありがとうございます。
 本日は、プライマリ・ケア連合合同学術会議です。いってきます。

2009年8月21日金曜日

Dr Alper's DynaMed 講演会


 朝、8時からERカンファレンス。80台の尿閉、発熱の男性。1週間ほど前から排尿困難があるとのこと。カルテを見ると、10日ほど前の受診時に内服薬のカルバドゲン(R) が中止になっている!αブロッカーの中止→前立腺肥大悪化→尿路狭窄→尿路感染症 のストーリーが疑われました。
 ミーティング後、夏休みのピンチヒッターとして往診へ。8名の往診を終えて昼に病院へ戻り、指導医上級医会議。
 その後、病棟回診や研修医のコンサルトを受けて、15時過ぎにDr Alperが到着。
 DynaMed創設の話など聞きながら、時間になったので講演会が始まりました。
 夏休み体制で残念ながら参加できなかったDrもありましたが、DynaMedが臨床に役立つエビデンスをどのように構築しているかという話から、実際の検索の仕方、Up To Dateとの違いなど、興味深いお話でした。
 夜は、家庭医療学会の理事会があり、それに参加しました。
 帰りは学界の重鎮のT先生に苦労話をいろいろ伺いながら帰宅しました。
 明日から2日間はプライマリ・ケア関連学会連合学術会議です。

2009年8月20日木曜日

屋上から見た夕暮れの山並み

 今週末は当院の第2回研修医採用試験ですが、僕はプライマリ・ケア関連学会連合学術会議(長い名前でなかなか覚えられません!)に参加するのでその準備で忙しい。
 その前に、明日はDynaMedの創始者のDr Alperが当院に来られて講演会をしていただくことになっており、その準備でも忙しい。

 Dr Alperの講演会は、「What is Published may not be Reliable : How DynaMed makes Evidence-Based Medicine Practical」(文献になっているからといって信頼できるわけではない:DynaMedはいかにしてEBMを臨床に生かせるものにしているか?)という刺激的な題目です。個人的にもとても楽しみにしています。

 夜は、家庭医療学グループの管理者会議をSkype会議で行いました。
 議論が白熱して、予定より30分も長くかかってしまいました。ふう〜。
 
 (写真は当院の別館屋上から見た夕暮れの山並みです。結構風情があります。)

2009年8月19日水曜日

夏は体制が厳しいです。


 朝、8時からERカンファレンス。
 9時からは、診療所の外来の穴埋めに急遽行くことになりました。新患も何人か来られて、未治療のVSDの患者さんを検査のために病院へ送りました。
 昼は新患カンファレンス。95才脳梗塞後の女性の3ヶ月つづく嘔吐、食事量の低下の原因について、学生さんも参加して、検討しました。
 後期研修医のN医師の受け持ち患者さんのカンファレンスも行い、1年目研修医のコンサルトを受け、病棟患者さんの指示だしをして、16時から夜診に入りました。
 夜診で受診された、30台の女性。3ヶ月前から便意を我慢すると冷汗と腹痛が起こり、尿意を我慢すると両下肢のしびれが起こるとの症状が出現していると受診されました。身体診察では下腹部を中心に比較的広範囲に圧痛があり、尿所見では白血球多数と。いろいろ話を聞きましたが、これはよく分かりませんでした。過敏性腸症候群と膀胱炎の仮診断で内服薬を処方し、来週フォローすることとしました。
 外来終了後、後期研修医の外来症例カンファレンスをして、帰宅したのは23時でした。
 あー疲れた・・・。

2009年8月18日火曜日

忙しい火曜日

 朝、8時からERカンファレンスの予定が、院内でEMコール(緊急コール)があり、お流れ。
 ミーティングのあと、院長と懇談。
 その後、病棟へ。
 昼は家庭医療学後期研修医の振り返りをしていたら、またもEMコール。
 EMコールから戻ったあと、後期研修医の振り返りを終わらせ、続きに学生さんとの面談。
 この時期になり、来年度当院での研修を希望する学生さんが続々と来院しています。
 今週末の採用試験も定数を大きく上回る数の学生さんが受験を予定しています。
 来年度は定数を減らされる予定なので、どうしようか悩ましいところです。

 たまった書類を仕上げていると、9月5日に予定している臨床研修を考えるシンポジウムのシンポジストをされるYさんが来られたので、シンポジウムの打ち合わせと当院の初期研修を説明。
 その後、精神科のK医師と話をして、病棟からの連絡に対応したり書類を書いたりして、6時頃、帰宅しました。
 

2009年8月17日月曜日

不明熱!その2

 80台の男性。呼吸不全で人工呼吸管理となったあと、脳梗塞を発症し、呼吸不全改善後、当院回復期リハビリ病棟へ転院してきました。
 転院後、2週間ほどして、38度を超える発熱が出現し、抗生剤投与にても改善しないため、一般病棟へ転棟。種々の検査でも発熱の原因が不明でした。
 薬剤性の発熱を考え、脳梗塞発症後に開始となったプラビックスとランソラールを中止しましたが、発熱が改善しません。
 呼吸状態も徐々に悪化し、間質性肺炎の急性増悪も考えて気管支鏡を検討していたところでしたが、もしかしたら他の薬剤も可能性があるかもと思い、8月8日からすべての薬を中止したところ、4日後から発熱が認められなくなりました。
 「UCSFに学ぶできる内科医への近道」の不明熱の項には「薬剤熱:投薬開始後1〜3週間して発熱し、中止後も2〜3日継続することが多いが、1年前から内服している薬が熱の原因となることがある。代謝産物が排泄されるまで熱が続くこともある。入院中の患者では非常に多い。相対的徐脈、発疹、好酸球増加が特徴で、熱のわりにはケロッとしていることが多い。健康食品(サプリメント)を薬と思っていない患者もいるので注意して問診する。」と書かれています。
 この症例も、相対的徐脈が見られ、熱のわりには食事も全量摂取で、解熱しているときは比較的元気にされていました。たしかに!
 これもまた、教訓的な症例でした。

2009年8月16日日曜日

一週間の夏休み!




 一週間夏休みをいただいて、たっぷり休んできました!

 うみに泳ぎに行って、魚たちの泳ぐのを眺めたり、

 森を歩いたり、

 おいしいものを食べたり。


 道ばたに、きれいな百合が咲いていました。

 さあ、また明日から仕事だ!!

2009年8月7日金曜日

不明熱!

 60歳代の男性。他院での大血管手術後、当院へ転院して来られました。
 他院では、感染がなかなかよくならず、転院が延び延びになっていたのですが、当院へ転院してきたあとも、なかなか発熱が改善しません。
 仙骨部に大きな褥瘡があるのですが、CTを撮ってみると仙骨の腹側骨盤内にニボーが!?
 MRIでは尾骨の一部がすでに融解しており、褥瘡から尾骨骨髄炎を起こし骨盤内に膿瘍を形成していることが判明しました。
 感染症は不明熱の3大原因の一つですが、深部の膿瘍は身体所見からも分からないことがあり、画像診断が力を発揮することがあります。教訓的な症例でした。

2009年8月6日木曜日

コア・レクチャー

 8時からERカンファレンス。他院から搬送されてきた胆摘後胆石胆管炎膵炎〜敗血症の疑いの患者さんをディスカッションしました。
 午前中、病棟患者さんの指示だし後、研修医のE君の受け持ち患者さんの回診とKさんの受け持ち患者さんの回診。
 終了後、昼はランチョンでシニアレジデントのN君が研修医むけのコア・レクチャーをしてくれました。本日のテーマは「熱中症」。
 その後、実習生との面談や病棟患者さんの診察、研修医の相談に乗ったりして、一日が終わりました。
 久しぶりにまだ明るいうちに病院を出て帰りましたが、まだ蒸し暑さが残っていて、家に帰り着く頃には全身がだるくて、熱中症になりそうでした。

2009年8月5日水曜日

80才、脳腫瘍

 昼の新患カンファレンス。
 80才男性。徐々に活気がなくなり、食欲も低下し、当院ER受診。点滴などで経過観察されていましたが、その2日後に右片麻痺が出現し、再受診。その時の頭部CTで脳腫瘍が発見され、他院へ転院となりました。
 他院で腫瘍摘出され、当院へ転院となりましたが、肺に急速に増大する腫瘍があり、肺癌が原発巣と推定されました。(脳腫瘍の病理では、扁平上皮癌でした)
 脳腫瘍でも、結構大きくなるまで非特異的な症状しか呈さないケースがあり、注意が必要だと実感した症例でした。

2009年8月4日火曜日

ハナとクロ


 ブログを見ています、と言う職員さんから、まだ猫はいるのですか?と質問を受けたので、写真を載せてみます。
 クロはまだ生後2ヶ月くらいで、指示に全く従わず、好奇心のまま遊んでいます。
 ハナはビーグルですが、クロのことをまるで母親のようにかわいがっています。ハナは、賢い犬でよく言いつけを聞き、クロの姿が見えないときなど「ハナ、クロを探して」というと、棚の奥に隠れているのを見つけてきたりします。よくじゃれて遊んでいるので、見ていて飽きません!

2009年8月2日日曜日

12時間日直


 日曜日ですが、朝9時から夜9時までの日直でした。
 休みの日なので、ジーパンにTシャツ、下駄履きで出勤しました(写真参照:下駄が入っていないのが惜しい!)が、病院ではあちこちの病棟から呼ばれて、診察したり指示を出したりして、結構忙しい。
 口腔内に出血しているという患者さんは、ワーファリンを1mg毎日服用している透析患者さんでしたが、PT-INRを測定してみると9以上(!)あり、たまげました!!
 VitKの点滴をして、再検したところ、3まで改善していたので、ほっと一息。
 夜もばたばたして、夕食を食べ損ねました。
 

2009年8月1日土曜日

家庭医療学グループ会議

 毎月、家庭医療学グループの会議と学習会をしています。京都市内と綾部市の京都協立病院をインターネット会議で結んで行います。今日は、皮膚科のDrの学習会があり、とても勉強になりました。
 グループ会議は、結局4時間ほど議論をして終了しました。
 症例検討も行い、結構充実した内容でした。