2010年9月30日木曜日

Dr Shah 4日目


 Dr Shahの4日目です。
 今日は、研修医のMさんが症例提示。
 25歳の生来健康な男性で、主訴は2日続く胸痛。
 入院の4日前に発熱と水様下痢、背部痛があり、入院前日、突然胸痛を自覚。その日は仕事に行ったものの、入院当日も朝から3時間以上胸痛が続くため、来院しました。胸痛は呼吸で変動はありませんが、体動で変化します。
 病歴からのみで、急性心外膜炎の診断がつきました。
 心電図では、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、aVf、V3〜6でST上昇が認められ、後日、血液検査でcoxsackie B3がCFペア血清で2倍以上の上昇が認められました。
 討論では、心外膜炎で見られる身体所見や心電図の所見は何を表しているのか、などが検討されました。
 午後は、入院中の重度AS(大動脈弁狭窄症)の患者さんのベッドサイドティーチングに行き、その後、ECGのレクチャーを受けました。

2010年9月29日水曜日

Dr Shah 3日目 と CVカテ挿入シム


 今日は、研修医のM君が症例提示をしました。
 87歳の女性で、1ヶ月前に右冠動脈のPCIをうけた方が、入院当日からの呼吸困難で救急搬入されました。基礎疾患には高血圧と高脂血症、多発性脳梗塞があります。
 Dr Shahからは、呼吸困難があるときは、AHAのgrade、起座呼吸と発作性夜間呼吸困難(PND)の有無について聞くようにと指摘がありました。
 バイタルサインでは、心拍数が55/分で、血圧が174/78mmHgと徐脈、収縮期高血圧、脈圧の拡大を示しており、右冠動脈虚血からのsinus node dysfunction とARの可能性が示唆されました。
 午後は、ベッドサイドへ行き、みんなで診察させていただきました。

 今日は特別、昼の時間にCVカテーテル挿入のシミュレーション実習が行われ、研修医諸君は忙しい一日でした。
 

2010年9月28日火曜日

Dr Shah 2日目


 今日は、研修医のS君がトップバッターで症例提示。
 78歳の男性で脳性麻痺の既往のある方が、発熱と咳で救急搬入されました。
 当初、気管支炎が疑われましたが、胸部レントゲンとBNP高値から心不全と診断されました。
 討論では、この年代の男性で考えやすい心疾患は何か、その中でこの病歴から考えやすいものは何か、と進み、身体所見で脈圧が高い事がAR(大動脈弁閉鎖不全症)に合致します。
 午後は、ベッドサイドへ行き、身体診察をしました。脈圧は高く、water hammer pulse, pistol shot sound などのARに特徴的な所見が認められました。
 ベッドサイドから戻り、症例のまとめをした後、Basic cardiologyとECGのレクチャーがあり、本日は終了しました。

2010年9月27日月曜日

Dr Shah 1日目 と 初期研修委員会


 今日から、Dr Shahによる研修指導が始まりました。
 今日は、基本的な心血管疾患の症状や所見の見方のレクチャーがありました。
 明日からは、研修医が症例を提示し、それを検討したあと、ベッドサイドティーチングを行う予定です。今週いっぱい頑張りましょう。

 夕方は、月に一度の初期研修委員会があり、研修医にとっても結構ハードな一日でした。

2010年9月26日日曜日

もしドラ

 話題の「もしドラ」を読みました。
 高校野球の女子マネージャーが「マネージャーってなんだろう」と本屋に行って、企業経営のマネジメント論と出会い、それを野球部の運営に活用するという、本です。

・マネジャーの資質とは・・真摯さ
・組織の定義づけ・・目的と使命 顧客は誰か
・マーケティング・・顧客は何を求めているか
・働きがい・・仕事に責任を持たせる
 (そのために、生産的な仕事、フィードバック、継続学習が不可欠)
・人を活かす・・人のマネジメントとは、人の強みを発揮させること
・仕事を生産的なものにする・・分析、総合、管理、道具 が必要
・イノベーション・・新しい満足を生み出す
 (既存のものはすべて陳腐化すると仮定し、新しい価値を組織外にもたらす)
・トップマネジメント・・
・市場において目指すべき地位は最大ではなく最適

 さあ、ドラッカー流の運営で野球部はどうなっていくのか?
 興味のある方は、ぜひお読みください。

慢性期医療認定講座

 院長からの命令で、「慢性期医療認定講座」に1泊2日で参加しました。
 土曜日の朝6時に家を出て、札幌まで約6時間。
 午後から講習に出て、夜まで缶詰。
 日曜日も朝9時から夕方16時まで缶詰で、18時の飛行機で伊丹にとんぼ返り。家に着いたのは21時30分の強行軍でした。
 せっかく札幌まで行ったのに、回転寿司を食べに行ったくらいで、ほとんど土産を買う時間もありませんでした。
 ちょっと疲れたなあ。

 

2010年9月20日月曜日

プレゼンテーションzen

 プレゼンテーションについての本を読みました。
 日本の駅弁とPowerPointによるプレゼンテーションの対比から始まるこの本は、シンプルかつバランスよく美しいプレゼンテーションのためにPowerPointのフォーマットを捨て去ろうと解きます。
 重要だと思った点は、
① 「コンセプト時代」のプレゼンテーション

 ・機能だけでなく デザイン  ・議論よりも 物語

 ・焦点よりも 調和      ・論理ではなく 共感

 ・真面目だけでなく 遊び心  ・蓄積よりも 生きがい


② 2つの問:「何が言いたいのか?」「なぜそれが重要なのか?」


③ SUCCESs

 Simplicity、Unexpectedness、Concreteness、Credibility、Emotions、Stories


④ 準備のプロセス

 1、ブレインストーミング     2、核となるメッセージを特定する 

 3、ストーリーボードを作成する  4、スライドを作成する


⑤ デザイン

 SNR(シグナルノイズ比) 画像優位性効果 余白

 Big4 (コントラスト 反復 整列 近接)


2010年9月19日日曜日

休日は焼肉

 今日は、オフ日でした。
 昼は、家族で焼肉を食べました。
 七輪で炭火で焼いたので、美味しかったで〜す。

2010年9月18日土曜日

関西臨床研修センター運営委員会

 今日は、午後から、民医連関西臨床研修センターの運営委員会がありました。
 私は、運営委員長になっているので、3連休だというのに、休めません。 
 おまけに、無報酬で、交通費の実費支給のみだなんて、とほほ・・・
 でも、往復の電車の中でゆっくり本が読めたので、それはそれで貴重な時間でした。

2010年9月15日水曜日

見たことない典型的な症例

 今日の夜診に来られた30代の患者さん。
 高血圧で他院に通院中とのことですが、本日朝起きた時から左上下肢の脱力があり、受診されました。
 診察すると、左上肢でBarre's sign 陽性で、筋力低下があります。
 下肢は両側で筋力低下があり、Babinski 反射は陰性。診察台に横になると自力で起き上がるのが困難でした。
 ここである疾患を思い浮かべて血液検査と3号液の点滴をしました。
 点滴後、症状は改善し、血液検査の結果は、カリウムが2.9と低値で、低カリウム性周期性四肢麻痺と診断しました。甲状腺機能は正常でした。
 よく聞くと、5年前と2年前にも同様の発作があり、今回はラーメンライスを食べてしまい、発作を起こしたようでした。
 名前は知っていましたが、外来で診たのは初めてでした。

2010年9月13日月曜日

当直明け

 昨日の日曜日は、当直でした。
 17時から当直に入り、救急車2台を含む救急外来の対応で、夜中の2時まで休みなしでした。
 朝は、5時過ぎから患者さんが次々と来て、急性膵炎と2型呼吸不全の二人が入院になりました。
 今日は、午前中、研修医回診をしましたが、やや意識朦朧状態。
 午後は、当直明けの休みで早々に帰りました。
 年とともに当直がしんどくなりますなあ。

2010年9月11日土曜日

医学シミュレーター

 松原名誉院長から、初期研修に使うようにと個人寄付をしていただいたので、医学シュミレーターを購入しました。
 眼底検査、肛門診、血管確保、心肺聴診などのシュミレーターが届き、本日、研修医が使えるようにセッティングしました。
 以前は、技術研修は see one, do one, teach one (見学して、自分でやってみて、他の人に教える)と言っていましたが、最近では see one, simulate many, do one, teach one と言うようです。
 確かに、患者さんも「練習台」にさせられるのはかなわないと思いますので、実際に行う前に十分に模擬練習ができることも重要ですね。

2010年9月9日木曜日

会議4連チャン


 今朝も自転車で家を出ました。
 今日は涼しいな〜と思っていたら、家の近くの温度計はなんと25度でした。(でも、また真夏日が戻ってくるらしいですが。)
 朝はERカンファレンスに遅れそうだったので、必死で走ったら、30分で病院につきました。これは最高新記録!(汗の出方は半端なかったですが)

 10時頃まで会議の打ち合わせをして、12時まで研修医回診。

 病棟の受け持ち患者さんの回診をして、13時から医師部の会議。

 その後、遅れてSP研究会に参加して、15時30分からは内科医局会議。

 17時30分から臨床研修部の会議があり、会議終了後、暗くなってきた街を自転車で疾走して家に帰りました。
 

2010年9月7日火曜日

健康キャンペーン

 毎年、9月から12月まで、共済会の健康キャンペーンがあります。
 今年は、自転車900kmとスリム5kgにエントリーしました。
 9月1日でちょうど定期が切れたので、9月2日から自転車通勤しています。
 病院までは8km余りあり、山科の入り口には九条山があるので、登りが結構大変です。
 走っているときは風があたって気持ちいいのですが、止まると途端に汗が吹き出ます。
 それでも、今朝は家の近くの温度計がやっと30度をきって29度になったので、少しずつすごしやすくなっているのかな?
 なんとか、3ヶ月間頑張りたいです。
 

2010年9月1日水曜日

内科抄読会「この成人患者は百日咳か?」JAMA RCE


















 あまりしっかりとしたエビデンスと言えるものはないものの、3週間以上長引く咳で咳の後嘔吐があったり吸気時に笛音があるものは百日咳の確率が高くなり、発作性の咳がないとか、咳の後の嘔吐がないものでは診断の確率が低くなるようです。一昨日代診で行った診療所では、今年すでに成人の百日咳患者が8人もあったとのことでしたので、結構見逃されている可能性があります。