医局事務のTさんのおすすめで読みました。 2007年小説NON短編時代小説賞奨励賞受賞作とそれに続く連作を収めたものです。
母と生き別れ父と死別し、清泉寺に暮らすようになった9歳のお縁が、死者を送る「三昧聖」として成長していく物語です。
ご遺体を綺麗に死化粧して送る「おくりびと」的な要素や、時には死体監察医のように死因を推理して事件を解決する捕物帳的な要素など、様々な趣向があり、流れるような筆致で読ませます。
最後の「見送り坂暮色」は親子の機微が心に響き、バスの中で涙が止まりませんでした。
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