2009年8月26日水曜日

Occam's razor(オッカムの剃刀)

 昼の新患カンファレンス。
 67才女性。慢性C型肝炎に対してIFN+リバビリン療法を終了1ヶ月後にふらつき、歩行困難、労作時呼吸困難、頻脈、全身倦怠感が出現し、外来受診し、貧血の進行を指摘されて入院となりました。
 血液検査では、著明な貧血の進行(大球性)、網状赤血球低値、LDH・間接ビリルビンの高値、直接Coombs(+)、ハプトグロビン低値、B12低値、が認められました。
 溶血性貧血とB12欠乏による大球性貧血と亜急性連合性脊髄変性症が疑われましたが、議論は、IFNとリバビリンの副作用ですべてが説明できるのかどうか、に焦点が当てられました。
 IFNの副作用として、溶血性貧血があることは知られていますが、文献検索では、IFN療法とB12欠乏の関連を示すものがいくつかヒットしました。
 文献的検討が深まれば、発表の価値のある症例だと思われました。研修医頑張れ!

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