2010年1月21日木曜日

救急研修振り返り

 午前中、救急ローテート中の初期研修医の振り返りをしました。
 70歳代の男性。来院半日前からの心窩部痛と両肩痛で来院。腹部所見では筋性防御があり、レントゲンでは両横隔膜下に著明なfree airが! 外科コンサルトし、緊急手術となりました。両肩痛は横隔膜への刺激による関連痛でした。
 50歳代の女性。5日前からの頭痛、嘔吐にて来院。2日前、3日前にも他院受診しているが、胃腸炎と診断されて内服薬を処方されていました。神経学的所見は動揺性歩行はありますが、麻痺などは認めず。 頭部CT施行したところ、左尾状核の脳出血が認められ、脳室穿破も見られました。すぐに脳外科病院へ転送になりました。
 尾状核出血は、比較的頻度が少なく、症状としては頭痛、嘔気嘔吐、意識障害など、くも膜下出血と似た症状が多いようで、結構症状からの診断は難しいことがあるようです。
 この患者さんも、他院で見逃されて(後医は名医といいますが)いて、たしかに症状からは診断が難しい症例だったかと思われます。
 いや〜、勉強になりました。
 

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