2010年4月15日木曜日

救急総合内科カンファレンス

 90歳女性。軟便と嘔気があり、いつもと様子が違うので来院。
 急性胃腸炎の疑いで入院となりましたが、HR=140 の洞性頻脈が認められていました。
 入院時、血液検査はほぼ正常でしたが、入院後、肝機能が3桁に上昇、CTでは、胆嚢内に大きな結石があり、総胆管内にも小結石が認められました。
 胸部大動脈は、ありえないくらいに蛇行しており、内径の拡大が(一部解離を疑わせるような部分も)認められました。
 胆石胆管炎の診断で抗生剤を開始し、ERCPを予定していたところが、左上下肢の麻痺が出現。
 頭部MRI DWIで、右放線冠などに複数のHigh intensity areaが認められ、脳梗塞と診断されました。
 思わぬChains of events であれよあれよというまに状態が悪化した症例で、高齢者医療の難しさを一同、あらためて感じました。

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