2009年2月25日水曜日

Ai(Autopsy imaging)


 91歳の男性がCPA(心肺停止状態)で搬入されました。基礎疾患は特別なく、原因不明でした。朝、急に倒れてそのままCPAになったようです。
 救急隊がCPR(心肺蘇生)を開始し、ルート確保してエピネフリンも投与されていて、当院でもCPRを継続しましたが、蘇生に反応せず、残念ながらお亡くなりになりました。
 高齢でもあり、ご家族は剖検までは・・とおっしゃるので、Ai(死亡時画像診断)として、全身のCTを施行させていただきました。
 転倒に伴う頭蓋内出血も念頭にありましたが、頭部CTは異常なく、左胸腔内に濃度上昇した液体貯留を認め、大動脈弓に壁不正、下行大動脈の虚脱が認められ、大動脈破裂が疑われました。
 突然訪れた死ですが、死因が判明することで、少しでもご家族の納得得られたのではないかと思います。医療者にとっては、医療行為の是非を振り返ることができるので、剖検も含めて死因の検索はとても貴重なことだと実感しました。

0 件のコメント:

コメントを投稿