2010年5月7日金曜日

京都GIMカンファレンス

 昨日は、1年目研修医の初当直だったので、今朝は、初ERカンファレンスでした。
 ミーティングの後は、病棟患者さんを診に行って、指示出し多数。
 昼は指導医上級医会議をして、今日入院の患者さんを回診した後、実習の学生さんに研修説明。
 その後、患者さんの家族との面談があり、指示を出している間に夕方になってしまいました。
 今日は、京都GIMカンファレンスがあり、当院が発表に当たっていたので、学生さんと一緒に参加しました。
 Y医師が、多彩な神経症状を呈する興味深い症例を提示してくれて、盛り上がりました。
 症例は、61歳男性で、主訴は7週間前からの右上肢巧緻運動障害。5週間前右上肢と左下肢の脱力、複視、構語障害、左小脳症状が出現し、他院入院。他院でのMRIでは異常なく、退院となっていましたが、入院4日前には右上肢の協調運動障害も出現し、当院入院となりました。
 当院入院後の髄液検査、画像検査で異常なく、自己抗体やビタミン、梅毒、肝炎ウイルス検査も異常なし。皮膚に黒色痂皮様の皮疹があり、病歴をよく聞くと、鉱物の標本作りの仕事をしているので、よく山に登り、ダニにかまれることがあるとのこと。これは!と思い、抗体検査を提出し、抗生剤治療を開始したところ、症状軽快し、退院となりました。退院後に判明したライム病抗体は「陽性」で、ライム病ボレリア症(神経ボレリア症)の診断がついたのでした。
 お見事!

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