2009年3月2日月曜日

肝膿瘍

 高熱、食思不振、全身の関節痛などを主訴に入院した70代女性。
 インフルエンザの検査は陰性でしたが、白血球=5300、CRP= 4.3 とさほど炎症反応は強くなく、入院後は徐々に症状も改善してきていたので、ウイルス感染症かと考えていましたが、入院時の血液培養からKlebsialla pneumoniae が1/2で検出され、今日、心窩部の疼痛が強く、白血球=13000、CRP=22 と炎症反応の著明な上昇と肝障害が認められたため、CTを施行したところ、多発肝膿瘍が疑われました。消化器医による穿刺ドレナージで黄色の膿汁が500ml!!びっくりしました。Klebsiella pneuminiaeによる肝膿瘍は、糖尿病や耐糖能異常の基礎疾患が7〜8割に認められるとのことですが、この方はHbA1c=6.1%とごく軽度の上昇のみでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿