2019年1月6日日曜日

Dr本田の社会保障切り捨て日本への処方せん

Dr本田の 「社会保障切り捨て日本への処方せん」
(自治体研究社)

 済生会病院の外科医だった、本田宏Drは、現場での過酷な労働条件を変えるためには医師が増えないといけないと考え、還暦を迎えてメスを置き、病院を退職して市民運動に全力を投じる決意をします。
 運動の中で、医療現場の過酷な労働は、1980年代に厚生省が打ち出した「医療費亡国論」が始まりであることを学びます。そして、医療社会保障費用を諸外国並みにするためには、国のお金の使い方を変える必要があることに気づきます。
 「白血病を発見したドイツの医師・病理学者のウィルヒョウは、政治家として公衆衛生の改善を強く訴えてベルリンに近代的な上下水道を作り『医療はすべて政治であり、政治とは大規模な医療にほかならない』と宣言しました。」「明日からも『考えて政治に関心を持つ人』を増やすことを目標に講演や市民活動に邁進したいと思います」(p107)
 国民一人ひとりの人権が尊重され、健康が保障される社会に向けて、みんなが自覚的に行動できることが真の民主主義だと考えさせられました。
 

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